2018年10月24日水曜日

第27弾は「少女ポリアンナ」

児童文学と孤児の主人公」に上げた作品の一つ、「少女ポリアンナ」が、《望林堂完訳文庫》第27弾に決定いたしました。エレナ・ポーター作の傑作アメリカ児童文学です。
  
  
発表当時はアメリカで大好評を博したにもかかわらず、その後〝ポリアンナ症候群〟などというマイナスイメージ(ポリアンナの本来の姿とは異なる)も与えられたりと、原作が現在、必ずしもきちんと評価されているとは言い難い面があります。
  
その魅力をうまく伝えられる邦訳となるよう、がんばりたいと思います。
  
ちなみに、主人公の名前はPollyanna。日本語表記が難しい発音なため、〝パレアナ〟という呼び方で訳している本と〝ポリアンナ〟という呼び方で訳している本が混在しています。

日本では1960年のディズニー映画、及び1986年のアニメーションの影響で、今では〝ポリアンナ〟の方が通りが良いと思われますので、タイトルも「少女ポリアンナ」とする予定です。物語中で語られるその名前の由来も、その方がしっくりくると考えています。
  
年内の発行を目指します、お楽しみに!
  
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2018年10月17日水曜日

「ほら男爵の冒険」Kindleストアにて販売開始!

《望林堂完訳文庫》第26弾「ほら男爵の冒険」(ビュルガー編)が、Kindleストアにて販売開始となりました。
  
  
この名作をよりお楽しみいただけるよう、1853年のフランス版で採用されたギュスターブ・ドレのモノクロ挿絵150点に加え、膨大な脚注も揃えました(脚注番号が横向きなのは、まだまだ横書きがメインのepubフォーマットの限界です)。ぜひお手に取ってご覧くださいませ。
  
   
ほかのデジタル書店での販売も、随時開始予定です。今少しお待ち下さい!
  
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2018年10月15日月曜日

「ほら男爵の冒険」表紙完成!

本書に収録された150点に及ぶギュスターブ・ドレの挿絵の一つに、簡単に彩色したものをベースに、表紙が完成しました!
  
書籍完成&出版開始まで、今少しお待ち下さいませ。
  
  
  

2018年10月13日土曜日

「ほら男爵の冒険」の中立性

長らくお待たせしております「ほら男爵の冒険」ですが、翻訳第一稿が完成し、ただいま校正作業の真っ最中です。掲載予定の150点に及ぶモノクロ図版もほぼ揃い、大量の脚注もつけ終わり、着々と書籍としての体裁が整いつつあります。
  
  
翻訳してあらためて思うことは、大航海時代というヨーロッパの国々が海を渡り世界に覇権争いをしていた時代の物語なのに、悪意のあるなしにかかわらず、意外なほど差別的な表現や描写が少ないということです。
  
西欧文明や自国の文化を広め、そしてキリスト教を布教することは、その動機や姿勢がどれほど純粋で善意と誠意と情熱にあふれものであっても、結果的に他の文化や価値観や生活を否定することにつながります。そして、悪意がないからこそ、より悪質であったりするものです。

でもミュンヒハウゼン男爵の話には、常にまわり全体に対して適度な距離感があります。良いか悪いかでも、優れているか劣っているかでもなく、ただただ、不思議だが本当なのだ、という視点だけで語られてゆくのです。
  
そんな馬鹿な!と思いつつ、ナンセンスゆえにあらゆるものを受け入れる男爵の中立性は、極めて普遍的な魅力に富んでいるように思います。
  
完成まで、今しばらくお待ちくださいませ!

   
  
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