《望林堂完訳文庫》の2016年第1弾、通算第16弾は、スティーヴンソンによる1886年の作品「ジキル博士とハイド氏」(The Strange Case of Dr. Jekyll and Mr. Hyde)に決定しました。
有名な作品なので、ストーリー的にはすでにお馴染みのものかもしれません。でも、筋だけは知っているけれど作品はきちんと読んだことがない、という方も多いのではないでしょうか。
でもこの作品の魅力は筋だけではありません。ロンドンを舞台に起こる事件は、事件の怪奇性だけではなく、異界に紛れ込んだような〝霧の都ロンドン〟の薄暗い怪しさが、また大きな魅力になっているのです。
ぜひそんな作品全体の魅力を、じっくり味わっていただければと思っております。Charles Raymond Macauley氏による挿絵も多数収録予定です。