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2020年1月1日水曜日

主人公が〝孤児の少女〟の作品集!

令和二年、2020年、明けましておめでとうございます。
今年一年がみなさまに良いお年でありますよう、お祈り申し上げます。
また、本年も望林堂をよろしくお願いたします。

さて、19世紀の児童文学作品には、孤児になった少女や少年が、不幸な境遇にめげることなく、新しい環境の中で、明るく前向きに自分の道を切り開いてゆくという、似たような設定の物語が数多くあります。

設定が似ているとは言っても、それはあくまで主人公の境遇だけで、もちろん内容は大きく違い、どれも魅力的な傑作です。

新たな年を迎え、そんな元気な少女の姿に、ピュアな元気をもらうのはいかがでしょう!

■「アルプスの少女ハイジ」(ヨハンナ・シュピーリ)
次々に事件が起こる第一部、アルムの山で奇跡が起こる第二部と、ハイジを巡る愛と感動の物語。

  
■「あしながおじさん」(ジーン・ウェブスター)
孤児院から大学へ進学できることになったジュディの青春物語。「あしながおじさん」とはいったい誰? みずみずしい情感にあふれる、書簡体小説の傑作。

  
■「少女ポリアンナ
両親を亡くし独身のおばさんに「義務」で引き取られたポリアンナは、〝うれしい遊び〟で周囲を明るくしてゆくのですが…。アメリカ児童文学の傑作。

  
■「リンゴの丘のベッツィー 」(ドロシー・キャンフィールド・フィッシャー)
田舎の牧場にあずけられた孤児のベッツィーは、大自然と温かい人たちに囲まれて、一歩一歩成長してゆく。古典的名作。


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2017年7月14日金曜日

「リンゴの丘のベッツィー」iBook storeで販売開始!

たいへんお待たせいたしましたが、iBook storeにて「リンゴの丘のベッツィー」が販売開始となりました。お楽しみ下さい!


iBookでの販売申請を行うiTunes Producerのトラブルが解決しましたので、今後はきちんと他店と同時発売できると思います。

今後ともよろしくお願い致します。
  
  

2017年6月1日木曜日

「リンゴの丘のベッツィー」BOOK☆WALKERとKoboで販売開始!

BOOK☆WALKERはこちら
  
  

Koboはこちらから。
  
  
なお、iBook Storeに関しては、現在なぜかログインできない状態になっており、書籍の新規登録・販売申請ができません。問題が解決次第、販売開始に向けて手続きを進める予定です。ご迷惑をおかけしまことに申し訳ございません。

2017年5月29日月曜日

《望林堂完訳文庫》第20弾「リンゴの丘のベッツィー」Kindle版リリース!

長らくお待たせいたしました! 「リンゴの丘のベッツィー」が、Kindleストアで販売開始となりました!
  
こちらから販売ページへ行くことができます。

 
「リンゴの丘のベッツィー」(原題:Understood Betsy)は、「赤毛のアン」と並ぶ古典的名作と言われながら、日本での知名度は圧倒的に低く、再評価のためにも、ぜひ本文庫に入れたいと思っていた作品です。
  
1917年の作品なので、奇しくも今年は100周年記念!
ぜひお楽しみ下さい!


「リンゴの丘のベッツィー」出版申請!

「リンゴの丘のベッツィー」の完訳版を、本日、Amazon Kindleへ出版申請いたしました。申請が許可され、店頭に並ぶまで、いましばらくお待ち下さい。

 
そのほかの書店にも、順次出版申請を行いますので、お楽しみに!


2017年5月27日土曜日

「リンゴの丘のベッツィー」表紙

表紙ができあがりました!
今月中の発売を目指します!

  
  

2017年5月13日土曜日

「リンゴの丘のベッツィー」初稿完成

予定より遅くなってしまった「リンゴの丘のベッツィー(Understood Betsy)」の翻訳作業ですが、やっと初稿ができあがりました。

これから細かな校正をしつつ、ルビをふったり、脚注をつけたり、図版を挿入したりする作業に移ります。

ちなみにその図版ですが、キャラクターの描き方が似ていることもあり、手元にある二種類のものを両方とも入れようと思っています。

書店に並ぶまで、今しばらくお待ち下さい。



2017年3月12日日曜日

児童文学と孤児の主人公

19世紀から20世紀初頭にかけての欧米の児童文学において、〝孤児〟が主人公になる作品が数多く出版されます。

主なものを、出版年、出版国、作品名という順で上げてみました。印は《望林堂完訳文庫》既刊作品)

1872 イギリス「フランダースの犬」
1878 フランス「家なき子」

1878 アメリカ「トム・ソーヤーの冒険」
1881 スイス 「アルプスの少女ハイジ」
1885 アメリカ「ハックルベリー・フィンの冒険」
1886 アメリカ「小公子」
1900 アメリカ「オズの魔法使い」

1905 アメリカ「小公女」(親と離別) 
1908 カナダ 「赤毛のアン」
1911 イギリス「秘密の花園」
1912 アメリカ「あしながおじさん」

1913 アメリカ「ポリアンナ」
1917 アメリカ「リンゴの丘のベッツィー」
  
親がいないという境遇にいる主人公は、試練をみずから引き受け、考え、行動しなければなりません。そのため、主人公の葛藤や発見や成長が描きやすい、可哀想という思いから読者共感を引き出しやす、などのメリットがあるのでしょう

またアメリカの作品が多いのは、アメリカという国がイギリスから独立した新しい国で、そういう意味ではヨーロッパの文化的な歴史と決別した、不安定さと自由さをあわせ持つ国であるということもあるかもしれません。実際、アメリカは〝孤児〟に例えられることが多いそうです

「リンゴの丘のベッツィー」のエリザベス・アン(ベッツィー)は、後発な作品だけあって、逆境に立ち向かう主人公という設定とは大分違います。ベッツィーは赤ちゃんの頃から、おばさんと大おばさんのもとで大切に育てられるのです。 引き取られることになる家族も優しい人ばかりです。
  
そんな中で、 子どもにとって大切なことは何か、成長してゆく上で、支えとなるものは何かが問いかけられます。より繊細な問題に切り込んでいると言えそうです。

でも、何よりも 素直でシャイなベッツィーが魅力的なのです。アン・シャーリーやポリアンナのように、悲惨な境遇から身を守るすべを持たないか弱いベッツィーが、少しずつ世界を広げてゆく様子が、実に微笑ましくも感動的なのです。
  
「リンゴの丘のベッツィー」は、思った以上に密度の濃い文体なこともあって、只今翻訳奮闘中です。出版までは、今しばらくお待ち下さいませ。
  
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2017年2月23日木曜日

「リンゴの丘のベッツィー」の文体

英語の翻訳を重ねていると、作家によって文体が異なることに気づかされます。
  
簡潔な短い文で畳み掛けるように書く人もいれば、くり返しによってリズミカルな雰囲気を出す人もいれば、修飾表現を次々に書き加えて、とにかく一文が長い人もいます。
  
そんな中で、現在翻訳作業中の「リンゴの丘のベッツィー」(ドロシー・キャンフィールド・フィッシャー作)の文体的な特徴はと言えば、会話になっても改行しない、ということでしょう。
  
例えばこんな感じです。

 エリザベス・アンは、アンおばさんの言葉に背中を押されたかのように、さっと流しまで飛んでゆきました。するとあっという間に、皿も、カップも、スプーンもきれいになり、気づけばもう、格子柄のタオルで食器を拭いているところでした。「スプーンはサイドテーブルの引き出しでほかの銀食器と一緒にして、お皿とカップはガラス戸のついた陶器用の食器棚の中にしまってね」さらにアンおばさんは、アイロンをナプキンにぎゅうぎゅうと押しつけながら、ちらりとも顔を上げずに言いました。「部屋を出る時に、リンゴを忘れずに持っていってね。〝ノーザン・スパイ〟は、今がちょうど食べごろよ。十月に木からもいだ時には、オークの厚板だってぶち抜けるほど硬かったんけどね」
  
一般的には会話部分を改行して、こんな感じになるところでしょう。
  
 エリザベス・アンは、アンおばさんの言葉に背中を押されたかのように、さっと流しまで飛んでゆきました。するとあっという間に、皿も、カップも、スプーンもきれいになり、気づけばもう、格子柄のタオルで食器を拭いているところでした。
「スプーンはサイドテーブルの引き出しでほかの銀食器と一緒にして、お皿とカップはガラス戸のついた陶器用の食器棚の中にしまってね」
 さらにアンおばさんは、アイロンをナプキンにぎゅうぎゅうと押しつけながら、ちらりとも顔を上げずに言いました。
「部屋を出る時に、リンゴを忘れずに持っていってね。〝ノーザン・スパイ〟は、今がちょうど食べごろよ。十月に木からもいだ時には、オークの厚板だってぶち抜けるほど硬かったんけどね」


もちろん全部が全部こうなのではなく、普通に会話部分で改行する場合もあるのですが、文中に埋め込む度合いがとても高いのです。

特に小さいお子さん向けに訳された本の場合は、原著の段落構成は無視して、読みやすいように改行されることが多いようですが、《望林堂完訳文庫》では、基本的に原著に忠実に翻訳することを目指していますので、こうした文体もそのまま活かしています。

慣れないと多少読みにくいかもしれませんが、それも作品(あるいは作者)の特徴であると思っていただけると嬉しいです。
  
  

2017年2月12日日曜日

「リンゴの丘のベッツィー」の挿絵

「Understood Betsy」の邦訳は、過去には 1950年に評論社から「ベッチイ物語」として出版されたことがありますが、今は絶版です。現在入手可能なものは2008年に徳間書店から出版された児童書一種類のみです。
  
この徳間書店の本で、初めて「リンゴの丘のベッツィー」というタイトルがつけられました。 表紙も美しく、挿絵も豊富で、訳も読みやすい、児童書らしい素敵な本です。
  
ただし、「現代の子どもたちにむけて読みやすい表現を工夫した」と「訳者あとがき」にあるように、完訳よりも読みやすさを優先した訳になっており、細かな部分で省略されたところもあるようです。ということで《望林堂完訳文庫》のタイトルに加える意義があると考えました。

さて挿絵については、候補が二種類あります。

ひとつはADA C. Williamsonによる写実的なもの11
 
  
 もうひとつは作者不詳のイラスト風なもの14点
  
  
どちらもそれぞれに魅力的なので、現在検討中です。
  
  

2017年1月26日木曜日

次回作は「リンゴの丘のベッツィー」

《望林堂完訳文庫》第20弾は、ドロシー・キャンフィールド・フィッシャーの「リンゴの丘のベッツィー」(Understood Betsy)に決定いたしました!
  
アメリカ・バーモント州の美しく豊かな自然の中で、さまざまな経験を通して成長してゆく一人の少女の物語です。

「赤毛のアン」と並んで読み継がれてきたアメリカ児童文学の名作ながら、日本では今一つ知られていないこの作品を、ぜひきちんとみなさんのお手元に、お届けしたいと思います!
  
桜の咲く頃には、店頭に並べられることと思います。お楽しみに!