2018年3月5日月曜日

「ウンディーネ」第一稿完成!

1895年の英訳書を基本に、1897年版、1909年版の英訳書などを随時参照しながら進めてきた翻訳の第一稿が、ようやくできあがりました。
  
訳し終えてみて強く印象に残ったのは、映像喚起力の凄さと、小気味よく物語を展開させながら、恋愛感情の機微を見事にとらえた構成の巧みさです。

特にクライマックス部分は、映像が目に浮かぶような圧巻のホラーです。 200年以上前に発表された時、その衝撃と言ったらなかったのではないでしょうか。
  
そして一見ファンタジックな異類婚姻譚の悲劇でありながら、三人の関係の変化に伴うウンディーネの喜びと悲しみには、しっかりと今に通じるリアリティーが感じられるのです。
  
中世を舞台にした古臭い物語だと高を括っていると、そのリアリティとファンタジーの見事な融合に、きっと唸らされることでしょう。
  
出版までには、さらに作業を重ねなければなりませんが、今しばらくお待ちください!